ブレストで会議の生産性を格段にアップする方法

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みなさんは病院でスタッフとどんな会議をしていますか?心掛けていることはありますか?

一口に「会議」といっても、その種類や内容、スタイルはさまざまです。

今日は企画会議で威力を発揮し、生産性を格段に高めるブレスト会議についてお話します。

会議は「無駄」「長い」「多い」が定番

会議はとにかく退屈で冗長になりがち。特に病院はやみくもに定例会議やプロジェクト会議を設定する傾向があります。

NTTデータ経営研究所による『会議等について感じている問題・課題に関するアンケート調査』の結果において、問題であるとされた項目の上位3つは

・無駄な会議等が多い…45%
・会議等の時間が長い…44.1%
・会議等の頻度が多い…36.7%

つまり10人中4人は “無駄”“長い”“多い” を感じています。

これでは何も解決しないどころか、生産性が低く新たな問題を生み出すことにもなりかねません。

近年は長時間労働の是正のため会議のありかたが見直され、病院でも会議の目的に合わせて、最低限の人員にして、関係者にはメールなどで情報共有したり、時間外の会議を廃止して、あらかじめ勤務内で時間を設定しているところも増え、生産性を追求する病院が増えています。

報告、連絡会議ならこれでよいのですが、難しいのは企画やアイデアを創出する会議。

皆さんもご経験があるかもしれませんが、アイデアを出す会議で参加者が向かい合って話しても、クリエイティブな意見はまず出てきません。

長い議論の末何も決まらず、「次回までに考えてきてください」となりますが、考えてくる人はまずいないので、次の会議でも席に座ってから考えることになり、結局ろくなアイデアが出てきません。

会議の目的を再認識することが大前提

会議は一人ではなくみんなの時間を使っています。同じ無駄でも「時間×人数」分の無駄をしているのです。特に幹部会や運営会議と言われる重要会議は時給単価が高い人たちが多く参会するので、無駄な会議になっているならば機会損失は計り知れません。

効率的な会議をするのは、非常に多くの時間を救い出すという言う意味で、重要なタイムマネジメントと言えます。

大事なのはその会議で議長なり司会者が「その会議にどんな結果を求めるのか」を先に決めておくことです。しかし、その会議の目的が「患者を増やすための方策を検討する」では漠然としていて何を議論すればいいのかわかりません。

その場で改善策を求めても、使い古された意見や一般論ベースの提案では、妥協した結論にお終わってしまいます。

だからその目的に向けて、会議のテーマをできるだけ細分化しておき、今回の会議で具体的に何を決めるかが重要になります。

企画(アイデア)会議は2回に分ける

通常の報告、連各会議は別として、企画(アイデア)会議は必ず2回に分けるというルールをもって、これに集中し、徹底することでよいアイデアがどんどん出てくるようになります。

ここでご紹介するのは、マジックランプ代表中井隆栄氏が運営する経営塾で学んだコンテンツで、病院のコンサル時には必ずこの方法でやってもらい、実際に良いアイデアが生まれています。

具体的なやり方ですが、1日目は20分くらいで以下の内容をざっと決めます。

まずは目的、目標を確認しテーマを決める。テーマを決めたら次に予算や人員、期限など必要条件を確認し、提出企画個数、次回開催日時を決めます。

アイデアは最初は10個くらいからスタートして、慣れてきたら20、30と数を増やしていきます。

例えば20人の会議で一人10個のアイデアを出せば200個になります。その200個から選んだ1つの企画と、今まで通りダラダラやって、20人が1つずつ出して選んだ1つの企画。これを比較した場合、精度が全く違うということがお判りでしょうか。

たくさんの中の1個と、使い古されたアイデアの中から妥協して選んだ1個とはクオリティが全く違います。つまりアイデアは数が大事だということです。

 

 

2回目の会議は2週間くらい空けて開催し、その1週間くらい前に集めたアイデアを提出させコピーしてまとめておきます。当然ダブるものもあるので仮に200個だとだいたい30~50個くらいに集約されるでしょう。

次にそのアイデアをブレストし「これ面白そう」「こうしたらもっと良くなりそう」と会議の中で膨らませていきます。

この時大事な守るべきルールがあります。それは“絶対に否定的な意見を言わない”ということ。

「このようなやり方でやってみたらどうでしょうか」と言ったのに、部長が「それ前やったけど全然だめだったよ」と言ってしまうと、そこで思考停が止してしまい、新しいアイデアが出てこなくなります。

ブレストの時は実現不可能だと思っても絶対に否定的な意見を言わないこと。これを徹底します。特に進行役のファシリーテーターは「それ、いいね」と繰り返しながらどんどん意見を引き出すましょう。

一通り意見が出てきたら、今度は実際に企画として結果を出していかなくてはならないので、「これ面白いけど、予算がかかりすぎる」「人が足りない」「時間が足りない」など意見を出し合い1つに絞り込みます。

そしてこの決めた1つに対して「もっとより良くするためにどうするか」とみんなでブラッシュアップし最後にコミット。つまり絶対この目標を達成するとみんなで決めます。

このプロセスを辿り時間はだいたい2時間くらいです。

ブレスト会議でなぜ企画(アイデア)が連発するのか

このプロセスでブレスト会議をやるとどんな良いことがあるか。

まず会議に参加者全員がもともとの企画を持ってくることで、その企画に参画しているという意識を持ちます。

さらに、それを広げたり絞ったりブラッシュアップするプロセスで自分の意見が入り、そのプロセスを全員が共有しています。

上の意見に対し何も言えず、妥協して決めた企画とは違い、全員が意思決定するときのプロセスを全員が共有しているので、コミットするときには自動的にコンセンサスが得られています。

つまりこのプロセスを踏むと、たくさんある中から良いものが選ばれブラッシュアップされるのでチームの一体感が高まり、この企画が成功する確率が格段に上がります。

チームの中で企画に関わる仕事をされている方は、とても良い方法なのでぜひトライしてみてください。


 

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執筆者

 

 

 

 

TEPPEI SUGIURA

株式会社メディテイメント

代表取締役  杉浦鉄平

30年以上にわたる病院勤務(臨床15年、看護部長10年、事務局長5年)と、病院コンサルタント経験で培った、病院経営における人、モノ、カネすべての問題を解決するメソッドを体系化。このメソッドをより広く普及させるためにメディテイメント株式会社を設立。また、セコム医療システム株式会社顧問に就任。「病院再生コンサルタント」として、多くの病院の組織変革を実行し、高い評価を得る。現在は、コンサルティングと同時に、病院管理者研修、病院の意図を理解し、自律的に行動する医療経営人財を育成する「医療経営参謀養成塾」を運営。

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